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隙だらけの女④ イタリアの人



ペルージャマイカインドに続きまして・・・次はイタリア。
あ、厳密に言うと、目立って覚えているのがこれらの人々だということで、実は結構もっと色々あったんですけど・・・

いい加減にしてくれという方はスルーを・・

【イタリアの人】

さて、イタリアの人の話は、私がOL1年目の時、両親と姉と4人でイタリアに行った時のことです。

フィレンツェで、予約していたプチホテルに荷物を置き、ミケランジェロ広場という高台にある観光スポットと、その少し上にある、フィレンツェの街並みを一望できる教会に向かいました。
家族各々歩き回り、静かに観光。私はあまりにも美しい景色だったので、ベンチに座ってボーっと街を眺めていました。

しばらくして、父がいないことに気が付きました。母や姉とどんなに探しても、見つからず、だんだん日も暮れてきて心配になりました。
父は自由人なので、事故にでも遭ったのか、はたまた無茶して写真を撮ろうと木に登って落ちたのではないか、教会裏手で墓堀りの悪事を見てしまい、埋められたのではないかとか、とかいろんな妄想が生まれてきました(笑)

いつもは飄々としている母もさすがにあせり顔。
姉は激情家なので(笑)、イライラしている模様。
私は心配で心配で公衆電話に走り、プチホテルに電話をかけました。

「ミケランジェロ広場にいますが、父がいなくなってしまいました。ホテルに戻っていませんか?」

プチホテルのオーナーは驚いていましたが「ここはローマのように危険ではないから、落ち着いて。とにかくあなたたちはホテルに戻ってきなさい」と言われたので、とりあえず3人でホテルまで戻りました。
母と姉は部屋で待機。日本にいる兄に電話をしたりしていたようです。

一方、心配でいてもたってもいられなかった私は、ホテルの入り口付近のソファーに座り、父が戻ってくるのを涙目で待っていました。
オーナーはそんな私を見て「大丈夫だよ」と励ましてくれたり慰めてくれたり。

結局、数時間後に父はお土産の入った袋を両手に下げてのん気に戻ってきたのですが、父曰く、
「みんないなくなっちゃったからさぁ、戻ったのかと思ってバスで街におりて観光してたんだよー」
と・・

いや、ありえないし。
家族で一緒に行ってるのに、どこに黙って帰る家族がいるんだ!と疑問だらけに思うでしょうが、父は自由人なのであまり常識が通じないところがあるんです・・・(笑)
私はとりあえず無事だったことが嬉しくて安心しました。母も同じようでした。

しかし、激情家の姉はそんなこと許しません。怒り爆発でした。
どれだけ心配したか!ということをまくしたて、シュンとする父を置いて怒って街に飛び出して行ってしまいました。
そしてその後、なぜか私も一人ぼっちで街に出てウィンドウショッピングなどをすることに。
ブランドものにはあまり興味がないので、一通り見てすぐにホテルに戻りました。
両親も姉もまだ戻っていない様子。

すると、さっきのオーナーが来ました。
「お父さん、帰って来てよかったね。カプチーノをごちそうするよ。」

はい、この人です。

私はまったく警戒もしていなかったので、ありがとうございますとお礼を言ってロビーのソファーに座りました。
最初は当たり障りのない話をしていました。
すると・・・彼はだんだん近くに寄ってきて
「キミの笑顔はステキだ、話をしたいと思っていた」と言いました。

「ん?」

この時にようやく「この展開は・・・?」と気付きました。

よく、イタリア人男性って女の人を口説かないと失礼だと思ってるとかいいますよね。
しかも彼の奥さんは日本人なんだそうです。平たい顔が好きなのか・・・。
ちなみに、見た目的には50代ぐらいではなかったかと。

そして彼は唐突に私の手を握り、迫ってきました。
ど、どうしよう・・・(・_・;)
焦っているとそこにちょうど姉が戻ってきたので、急いで呼びました。
オーナーは少し離れましたが、私は姉に「た、たすけてぇ」と目で訴えました。
姉は「なによ、あんたまたナンパされてんの?」と日本語で言い放ち、自然な感じで部屋に戻れるように連れて行ってくれました。

ふぅ、助かった、と思ったのも束の間。
その後、ホテル内の階段でバッタリ出会った時に、
いわゆる壁ドン状態で「Kiss me…」と・・・笑
さすがにそれは「ノーノーノー!!」と拒絶。
すると彼は
「Try!!」
は?Tryって!!笑
できないんじゃない、したくないんだよ!!って感じで、滞在中、一人にならないように、必死で彼の攻勢を避け続けていました。

そして最終日、何も知らない両親は、
「素晴らしいホテルだった!」と絶賛の言葉をオーナーに・・・。
私は複雑な気持ちで下を向いていました。
ふと顔を上げると、オーナーと目が合い、こっちに来いという感じで首をクイっとやります。
そんなところに行ったら最後、と思ったので黙って固まっていました。
姉よ、気づいてくれ、助けてくれ・・・

下を向いて固まり続け、チェックアウトの手続きが済んでまた顔を上げると、オーナーがものすごいコワイ形相でこちらを睨んでいました・・・
コワかったです。
本当にコワかったです。

そんなわけで私のフィレンツェの思い出は一瞬にして彼の睨みで崩れてしまいました。

きちんと拒絶できなかった私が悪いのでしょうか・・・(笑)
きっと、日本人の被害者、他にもいるんだろうなぁ・・・。

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