運命の日がやってきました。
ニコはずっと前から行きたいと言っていた高校。
イチコは迷った末、選んだ高校。
ここまでの経緯は違いましたが、結局同じ高校を受けることになった二人。
なんだかんだとケンカばかりしていますが、出願の時も受験の時も相棒が一緒で心強かったと思います。
逆に、いつも一緒過ぎて、一人では何もできなくなるのではないかという不安もありますが。
前日、ソワソワアワアワしていて何をしていいかわからない様子。
無駄に起きていても仕方ないので、早めに寝るように言いました。
受験票は？
Suicaは？
上履きは？
筆記用具は？
生徒手帳は？
お守りは？
しつこいくらいの私の確認ぶり・・・
ウザがられ、不機嫌になられましたが、それでも心配なのは、日頃の二人の生活ぶりのひどさからということには気づかないようです。
朝5時に起きると言って早めに寝ました。
5時に起こすと案の定すぐには起きませんでしたがそれでもいつもよりはパッチリと起きました。
私はいつもより力を入れてお弁当を作り、いつもより力を入れて朝食を作り・・・
でも、いつも通りにふるまうようにつとめました。
最後に、前日に回収しておいた水筒にお茶を入れ、準備万端。
家から駅までのバス、JR、さらにその先のバスの時刻を調べてメモしてあったのでそれも渡しました。
スマホや携帯の持参はもちろん禁止なので、何かあった時は公衆電話でまず学校に連絡して指示を仰ぐこと、電車などで困ったことがあったら駅員さんに聞くこと、など、しつこいくらい念押ししました。
先日
「ねぇ、公衆電話の使い方わかる？」
と聞いたら、
「前に試合が急に中止になってママに連絡しようとしたけど使えなかった」
とのこと。
「受話器とってお金入れて番号押すだけじゃなかったっけ？」
と言いましたが、その通りにしたけどできなかったと。
私自身も公衆電話なんて何十年も使っていないので、その使い方で合っているのかわかりませんが・・・
もはやテレホンカードなんて持ってないし、10円や100円あればかけられるのですよね？
公衆電話がある場所すらわかりません(-_-;)
出発時間になり、緊張した面持ちでいつもより余裕をもって家をでました。
直前に、何かできないかな、何かできないかな、と必死で考え・・・集中力を高める効果があると言われるアロマオイルをブレンドして、ハンカチに香りをつけて二人それぞれに持たせました。
リラックス＆集中・・・少しでも助けになればいいけど・・・。
家の前がバス停なので、玄関先で見送った後、家の中からバス停をのぞくと、同じ高校を受けるご近所さんの同級生男子もバスを待っていました。
彼は生徒会長だったのでしっかりしているし、電車の遅延などが起きた場合でも一緒ならなんとか乗り切れるだろう、と勝手に頼りにして安心して見送りました。
つづく・・・
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