さて、高校二年の最後の行事で、失敗をしてしまったイチコですが、クラスの皆の優しさに助けられ、なんとか落ち込みを引きずることなく、自分の発表会も無事に終わらせることができました。
そして春休みに突入し、いよいよ海外ボランティアに出発する日が近づきました。
私はなんだかんだ言ってもやはり心配で、わかり易い乗り継ぎ方法が載っているサイトを調べたり、入国カードの書き方を確認したりしなさい、と何度も言っていました。
ところが、一向に動かないイチコ。
荷造りも早めにして、必要なものがあったら買いに行かなきゃね、と言っていましたが全然やる気配なし。
4日前ぐらいになり、虫よけや日焼け止めなど、ドラッグストアで買うようなものはなんとなく揃えましたが、荷造りしてみないと何が足りないかもはっきりしません。
渡航先は35度～38度ぐらいにもなる暑さ。夏服です。
夏物をだして、準備しておきなさいと何度言ったことか。
私は年度末で送別会や残業続きだったので、急に買い物に行きたいと言われても動けません。
前々日になり、荷造りしなさいよ、と言い残して仕事に行き、夜帰ってみたら何もしていない・・・
挙句の果てにしおりが見当たらないから留守宅用のしおりを貸してとか言っています！
いい加減イラっとして、
「あなたねぇ、行く気あるの？」と言いました。
すると、
「は？誰が行かないって言った？ママが一人で焦ったってしょうがないじゃん。うるさい。こっちはこれからやるんだから。ママが何とかなるって言ったんじゃん」とまたまた憎たらしい言い草。
何とかなる、と言ったのは、数日前から乗り継ぎ方法がわからないわからないと心配しているイチコに、パスポートと搭乗券があれば、わからなくなっても空港の人に片言の英語でも聞けばなんとかなるよー、と言ったのであって、出発の準備をしなくても何とかなるなんて言った覚えはありません。
あまりの呑気さとひどい態度に腹が立ってきて
「じゃあ、乗り継ぎ方法わからないとか言ってたけど、経由地に着いたらどうすればいいか自分で確認した？入国カードって何か知ってる？いつどこで書くか知ってる？ビザって何か知ってる？現地に着いたらどうしたらいいか知ってるの？出国審査とか入国審査とか税関とかどうしたらいいか知ってるの？あっちちで体調悪くなったらどうしたらいいか知ってる？」と立て続けに問いました。
黙り込むイチコ。
全部しおりに書いてあります。
わかりづらかったらわかり易く説明しているサイトがいっぱいあるから見ておけと何度も言ってありました。
しおり、全然読んでないみたいでした。
何しに行くの？ただの海外旅行？それにしたって準備してなさすぎです。
スタディツアーと言っても添乗員さんはいないタイプです。
現地のガイドさんは空港までは迎えに来てくれますが、現地までは自力で行かなくてはいけないのです。
あちらの国の事情や習慣をちゃんと勉強したのか、滞在中どうやって過ごすのか、スケジュールなどを確認しないことが私には信じられませんでした。
いくら治安は良いと言われても、海外なんて何があるかわかりません。
小学生以来海外には行っていないし、その当時はまだ子供だったので私たち親がついていました。
現地でガイドさんや仲間に対面できるまではさすがに心配です。
そんな思いからすごい勢いで怒ってしまいました。イチコも逆ギレして怒っていましたが。
そして出発の前日、仕事から帰るとさすがに準備は一通りしてあったので安心しました。
さて、確認です。
イチコのことだから絶対に何か忘れているはず。
リストを一つ一つ確認させ、荷造りした荷物を持ってみると重い！！重すぎる！！なぜ夏服ばかりなのにこんなに重いのか？？
一人で行くのに、私と違ってか弱いイチコが私でさえ持ち上げるのにも一苦労な重さなんて大変です。
そもそも重量オーバーしてたらどうするんだ！
中を確認すると不要なものが出てくる出てくる。
サンダルはわかりますが、普通に靴とか。いや、履いて行く靴でいいよね・・・。
韓国語会話の本二冊とか。いや、韓国行くんじゃないから。
ジーパン数本とか。いや、暑いから。ジーパンそんなにあっても履かないから。
タオルたっぷりとか。いや、汗拭きやタオルハンカチ数枚でいいから。あとはホテルにあるから。
必要最小限にしなさいと、いくらか減らしましたがそれでもかなり重い・・・あとは仕方ないです。
現地に置いてくるものや食べてしまうようなものもあったので、それは致し方なく。
とにかく少しだけ軽くなりました。あとは自分で頑張って運んだりなんとかするしかないですね。
ということでなんとかギリギリに荷造り完了。
その日から空港近くに泊まることになっていたのでバタバタと準備して、ダンナさんとニコも一緒に車で送ってもらいました。
前泊するホテルについたのは22時。
はぁ・・・疲れました。
連日送別会続き、残業続き、イチコのことでハラハラ続きだった私はこうして体調を崩したわけです(笑)
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