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隙だらけの女② ジャマイカの人



さて、ペルーの次は…

【ジャマイカの人】

あれは、大学生の頃、ホームで電車を待っていた時のこと。
一人の外国人男性が近づいてきました。
「この辺にCD屋さんはありませんか?」と英語で話しかけてきました。
うーん、私、地元じゃないし・・・あ、でもあそこにHMVがあったかも、と思ったので、拙い英語で説明しました。
考えてみればもう駅のホームだったので、CD屋さんを探しているというのは口実だったのでしょうか。
間もなく電車が来たので私が乗ると、その人も同じ車両に乗ってきました。
すると、近くに寄ってきて
「キミのせいで切符を失くした」というようなことを言われました。
「え?なんで?触れてもいないのに?なんで?」と困惑しつつ、一緒に車内周辺を見回して探しました。
困ったな・・と思っていると、乗った駅から2駅目ぐらいのところで
「とにかく一緒に降りてほしい」と言われてしまいました。

普通、降りませんよね・・・でも、降りてしまったんです。
なんせ、私のせいで切符を失くしたと言われていて、どうしたものかと困っていたものですから。身に覚えのないことは無視すればよかったのになぜ・・・自分・・・。

降りたホームのベンチに座れと促されて座ると、彼はいきなり身の上話を始めました。
自分はジャマイカ人。
両親や兄弟はアメリカに住んでいる。
もうすぐ自分も帰国しないといけない。
「だから、君もアメリカに行って結婚して一緒に暮らそう!」と・・(笑)

いや、なんで?なんでそうなる?と思いながらもやはりこの時もまだ気が弱かったワタクシ。

それは無理なこと、初めて会った人にそんなことを言われても戸惑っているということ、お付き合いしている人がいて、今もそのデートの帰りであること、とにかく早く帰りたい、急いでいるのだということを必死で英語で伝えました。

マジメか!笑

情熱的なカリブの方はそんな説明では動じない様子。

「これは運命。キミはアメリカに行く。そして僕の家族と一緒に暮らすんだ!」
と私の腕をつかんで離しません。
ホームには誰もおらず、次の電車が来たら飛び乗ろうと思っていましたが、なかなか来ません。
改札はホームの下にあります。駅員さんに助けを求めることもできません。
そのうち、今から自分の家に行こうと言って腕を引っ張り始めました。
階段を下り、改札や売店が見えてきました。
よし、誰かに助けを求めよう!と思いました。
でもあまりにも強い力で引っ張られて、段々こわくなってきました。

とっさにある作戦を思いつきました。
「わかった。今日はちょっと急いでいるけど、家に帰ったら電話するから、連絡先を教えてほしい」と言ってみました。すると意外にも彼はそれを信じたのか、売店に行き、売店のオバサンにペンと紙を貸してほしいと言い、自分の連絡先を書いてきたのです。
彼は自分の名前と電話番号を書いて「必ずすぐに電話してくれ。すぐにだ。いいな?」みたいな感じで念を押しました。
「OK!OK!電話します!はいはい!」とジェスチャー付きで答えて、ホームにかけあがり、入ってきた電車に飛び乗りました。ついてこられたり、こちらの連絡先を聞かれりしたら大変だ!と思ったのです。

申し訳ないけれど・・・電話するはずありませんよね・・・
それでも、ごめんなさい、と心の中で思っていた当時の純粋だった私。
アホですね。
あの人が本気だったのか誰にでも手当たり次第声をかけて日本人女性を食い物にしようとしていたのかはわかりませんが、とりあえずバカだった私の話でした…

いつも何かしらの口実で話しかけられて、それにこたえようとしてしまっていた私です。
友達から相手にするんじゃないと言われながらも無視することができなかったアホな時代です。

こんな無防備だった母の話、イチコとニコには言えませんよね…。

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