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もがいているみたいだった

この連休のはじめは、イチコとニコと都内に用事があり、姉親子と一緒だったり、パパとも合流したり、楽しく過ごしました。
二人は慣れない都会の夜に、キラキラしたものを感じた様です。
私は都会は疲れてしまうのですが、若い二人にはやはり魅力的なのでしょうかね。

そして昨日、なかなか起きてこないイチコ。
その前日もでした。昼過ぎまで寝ていて、ダラダラと過ごしていました。
昨日は11時過ぎに起きてきたかと思うと、仏頂面でご飯を食べながら好きなK-POPの動画を見ていました。

ちょっと何かを注意したら、逆ギレをしてきたので、こっちもキレてしまいました。

沢山の約束を守れていなかったので、堪忍袋の緒が切れました。
急には完璧になれるはずがないと思って、ある程度は目をつぶろうと思っていたので、あまり言っていなかったのですが・・・
指摘されて図星のイチコはまた逆ギレ。

それでもベッドにゴロゴロしながらスマホを触っているのでイライラっとして、取り上げました。
意味があるのかないのかわからないままですが、感情的になって取り上げました。
そして、相変わらずひどいクローゼットの中身を引っ張り出して、
「今すぐ片づけろ!!もう約束破りまくってるんだからバイトもやめさせるし、スマホも解約する!」と言うと
「無理!」
「無理だと思うならなんでちゃんとやらないの?何度も何度も猶予を与えたよね?クローゼットの中、大丈夫?いつか開けるから気を付けてねと言ってきたよね?それ無視してたんでしょ?」
と言うと
「わかってるもん!」と。
この数日勉強も何もしないでゴロゴロしていたことについても言いました。
今度の中間テストではものすごく頑張って、2学期の成績は平均4.0取るって豪語していたのにこんな状態でとれるわけないと言うと、
「大学なんてママが行かせたいだけじゃん!」と言ってきました。
これには私もプチっときました。
「何度も何度も行かなくていいよ、勉強したくないなら大学なんて行かないで働いてお金を稼いで好きなことすればいいって言ってきたよね?自分の意思じゃないなら受験なんてしないでいい!!あなたが大学行こうが行くまいがママの人生には関係ない。」
「今までは、将来あなたがやりたい仕事に就くためには大学に行った方がいいと思ったし、自分も行きたいのかと思ったから応援しようと思ってた。塾なんて二人も行かせられないから家でサポートしながら頑張ろうと思ってた」
と言いました。

この時点で二人ともかなりヒートアップ!
そんな状態でしばらくバトルが続きました。

少ししてイチコが私の部屋に入ってきたので、二人とも少し落ち着いたこともあり、冷静に話をしてみました。
「もう一回だけ確認するけど、本当に大学に行きたくないの?それが本心なら受験はしなくていい。勉強嫌いだからこれ以上したくないから、って理由で就職したっていいと思うよ?それならその方が幸せかも。ママはどっちでもいいと思ってる。進みたい道に行くためにサポートをするだけだから。パパとママはただあなたたちが幸せになってほしい、それが一番の願いなんだから。」
「・・・・大学は行きたい。自分で行きたいと思ってる。」
「でも、だったら、今の状態で簡単に大学に入れると思ったら大間違いだよ?甘く考えすぎてる。」

またバトルに発展するかと思いきや、意外な返事が返ってきました。

「やらなくちゃいけないことはわかってる。わかってるのにできない自分がイヤで最近悩んでた。だからバイトもしばらく休ませてもらってるし、自分でも変わりたいと思ってた。でもなかなか変われない。」と。
「ウソついちゃったり、できない自分がイヤで頭の中ゴチャゴチャモヤモヤしてる。自分でもどうしたらいいかわからない。自分なんていいところも全然ないし、何やってもダメなのわかってるから。」

思わぬ言葉に私もあわててモードを切り替えました。

「いいところない人なんて一人もいない。うまくいかないとそう思ってしまうかもしれないけど、あなたにもニコにも誰にも負けないいいところは沢山ある。それはママが一番よく知ってる。今は目の前のことについて行かれないからそういう気持ちになってしまうだけなんじゃないかな?」
「あえて言うなら、なかなかうまくいかない原因じゃないかなと思うのは、二人ともまずガマンができないってこと。目の前の誘惑に我慢できずに負けてしまうことだよね。それからもう一つ、先延ばしが多すぎるってこと。この二つをうまく改善して行かれれば、世界が変わっていくような気がするんだけど。」

目の前の誘惑、つまり、K-POPを聞きたい、動画を見たい、昼寝したい、遊びに行きたい、ライブに行きたい、ゴロゴロしたい、片づけるの面倒くさい・・・

「誰だってやりたいこと、やりたくないこと沢山あるはずだけど、みんな好きなことだけをして生きてるわけではないよね?
世の中の人みんないろんなこと我慢しながら頑張ってるんだと思う。
ママだって本当は仕事なんてしたくないし、家でワンコとゴロゴロしたり、美味しいもの食べにいったり遊びに行ったりするだけの生活をしたいよ。
でも、そんな生活してたら暮らしていかれないのわかってるから、みんな働くし我慢もしてるんだよ。
やらなくてはいけないこともして、好きなこともするなら全く問題ないと思うよ。でも、好きなことだけをしていたらダメなんだよ。
今、あなたたちがまずやらなくてはいけないことってなんだろう?って考えてごらん。
ママの場合はあなた達を育てること、親としての責任を果たすこと、これが一番自分のやるべきことだと思ってる。それをきちんとした上で自分の好きなこともしたいとは思ってる。
あなたたちの場合は、高校生なんだからまずしっかりと学校生活を送ること、大学に行きたいと言うならそれに向かって勉強すること、これが大事なんじゃないかな。
好きなことも自由にさせてあげたいけど、その前に今この時期にするべきことをしたうえでの話だよね。毎日受験生のように勉強しろなんて言ってない。好きなことをして部活もやって友達と楽しく過ごして、充実した生活を送ってほしいと願ってる」

と言うような話をしました。

それがわかっていてもできないからイチコはもがいているのでしょうけど・・・

「甘ったれてんな!みんなそれでも頑張ってんだよ!」という言葉も喉まででかかりましが、グッとガマン。
まだ17年しか生きていないイチコに私たち大人と同じような考えが持てないのも当たり前ですよね・・・

イチコはその後、さらに意外なことを言いました。

つづく

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